かないわ病院病院長の得永と申します。かないわ病院の職員の思いを届けるために、スタッフブログをはじめました。各種イベントなどの情報も積極的に発信したいと思っておりますので、よろしくお願いします。

記念すべき第一回目ですが、全国で患者さんが増え続けている「認知症」について考えてみたいと思います。当院でも新規の入院患者さんの多くが認知症を患う方となっており、日々様々な相談が寄せられています。厚生労働省からの報告では、2040年頃まで高齢者の人口は増え続け、それに伴って認知症の患者さんも増えると予想されています。数年前に亡くなりましたが、私の祖母も認知症を患いました。人中に居ることが好きで、よく冗談を言って笑わせてくれるとても優しい祖母でした。しかし祖父が亡くなってからは気持ちが落ち込むことが増え、次第に物忘れも目立つようになってきました。祖母にとって祖父を支えることが生きがいであり、その存在を失ったことは本当に辛かったと思います。その後施設に入所しましたが、認知症が進行しついには私のことも分からなくなってしまいました。それでも持ち前の明るさは残っていて、私の子供が誕生した際は本当に喜んでくれました。多くの認知症の患者さんに接してきましたが、認知症が進行しても「その人らしさ」は最後まで残るように感じます。最期までその人らしく生きることができるように、少しでもお手伝いすることができたらと願っています。